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2021/06/01 海の中、サンゴの景色に思いを馳せて 新原料の産地、沖縄へインタビュー。

多くの人の心に、憧れのように思い浮かぶ沖縄の海。
その海中の景色に欠かせないサンゴ礁の生態が、危機的な状況にあるということを聞いたことがあるでしょうか?
今、エトヴォスの商品の原料にもなっているサンゴに何が起きているのでしょうか。
そしてサンゴとは、海や私たちにとってどのような存在なのでしょうか。
今回、サンゴ礁再生プロジェクトを率いる「美ら海振興会」会長の松井さとしさんに、オンラインインタビューをさせていただきました。

―本日はよろしくお願いします。
沖縄の海の変化や皆さんの活動にまつわるお話を伺えることを、楽しみにしてきました。
さて早速ですが、美ら海振興会は20年以上もサンゴの保全活動をされてきたそうですね。
これまでどのような問題に取り組まれてきたのでしょうか?

松井さん「1996年頃でしょうか、沖縄の海でサンゴが白くなってしまう白化現象の進行がはじまりました。(白化現象とは、サンゴと共生関係にある藻がサンゴから抜け、サンゴの弱化や壊滅につながる現象のこと。)
その原因は温暖化による海水温の上昇だと言われています。
さらに当時、それに追い討ちをかけるように、サンゴを食べる巨大な『オニヒトデ』が大量発生して、生きているサンゴがみるみる減っていきました。
そこで1998年から2002年にかけて集中的にオニヒトデの対策に取り組み、多い時では年間10万匹以上を駆除しました。
その結果しばらく姿を潜めたオニヒトデですが、最近になってまた増え出しているという報告もあり、周期的な訪れがあるのかなと思っているところです。」

―オニヒトデというのは、名前からして少し怖いイメージですね。

松井さん「巨大なオニヒトデは座布団ほどの大きさがあり、水中でも重みを感じるほどの重量感です。
捕獲するには危険が伴うため、一般の方々にオニヒトデの駆除に参加していただくことは困難でした。
そこで2005年から一般の方々も参加できるサンゴの植付けイベントをスタートさせ、10年間かけておよそ1万株のサンゴを植え付けました。
現在は美ら海振興会の会員ショップが中心となり、イベントを継続しています。

ウェットスーツに身を包み、サンゴの保全活動をする皆さん

また、現在の美ら海振興会の取り組みとして、無人島の清掃活動に企業の皆さんと取り組んでいます。
船に乗って、サンゴを植え付けた近くの無人島まで皆さんと行くのですが、これまでで一番多かった時は、数時間で1トン分のゴミが集まったことも。
台風明けや海が荒れた後の日だと、特に多いですね。
その他の活動としては、オニヒトデの後に増え始めた『レイシガイ』というサンゴの天敵の駆除にも力を入れています。
これは枝サンゴの根元にくっつく小さな貝で、ヤドカリと見分けながら長めのピンセットで獲っていきます。
細かくてかなり目が痛くなる作業ですが(笑)、危険は少ないので、今後広めていきたい活動の一つです。」

―サンゴの保全活動と一口に言っても、いろいろな内容があるのですね。
ところで皆さんは、なぜサンゴの保全活動に取り組もうと思われたのでしょうか?
松井さんをはじめ、皆さんの活動のモチベーションをお聞きしたいです。

松井さん「サンゴと聞いてもどんな生物なのか、海の中で何をしているのか、ピンと来ない方が多いと思いますが、簡単に言うと、サンゴがいなくなることで魚たちの住処がなくなり、その結果として魚の数が減ってしまいます。
皆さんがシュノーケルなどで綺麗だと言ってくださる沖縄の海も、私が若かった頃に比べると、サンゴの数も魚の数も4分の1ほどに減ってしまいました。
また、サンゴには海の中を浄化する作用もあるので、その減少に伴って海の水の透明度も昔より落ちてきていると感じます。

海中では常に絶え間なく変化が起きている

そういう環境問題もしかり、海が僕らの精神的な部分に与えてくれる影響は、とても大きいものだと思うんです。
リラックスするために自然のある場所へ行く人は多いですよね?
そんなとき、山に行って木のない景色を見たとしてもまったく癒されないのと同じで、海の中にはやっぱりカラフルな魚や珊瑚が生息しているのがいいのではないか、そんな風に思うんです。」

―皆さんの気持ちやライフスタイルそのものが、沖縄の海と深く結びついているんですね。

松井さん「人間のエゴかもしれませんが、海への恩返しとして何かしたいという気持ちはあります。
その中で、サンゴの植付けについては賛否両論があり、結論はどちらが正しいのかまだわかりませんが、たとえ水中の変化は起こせないにしても、人の気持ちに変化が生まれるなら、何もやらないよりは何かやったほうがいいと私たちは考えています。

特にイベントでは、サンゴのために活動したという実感がそれぞれの今後に変化を生み、それがやがて海の変化にも繋がるのではないかなと期待しています。
活動自体は試行錯誤的な部分も多いですし、達成感を得られない日もありますが、そんなときは少し遠いところから海を眺めています。
そうすると自然と癒され、『この海のために何かやっているよな』と思える瞬間が生まれるんです。
青い空と青い海を見ていると、気が軽くなりますよ。」

松井さんの好きな癒しの景色

―今は遠くの海に思いを馳せている私も、いつか皆さんの活動に是非参加させていただきたいです。
この度はエトヴォスのSDGsの取り組みを通してご縁をいただき、ありがとうございました。

エトヴォスで使用しているサンゴパウダーについて
「ミネラルUVボディパウダー」に配合されているサンゴパウダーは、風化座礁サンゴ※1から採取されたものを使用しています。
また、エトヴォスでは、サンゴの保護活動に出資している企業からサンゴパウダーを購入しています。
ボディ用の日焼け止めパウダーに配合されたサンゴは、肌の余分な皮脂を吸着してくれるため、肌をさらりと気持ちよく保ってくれます。

美ら海振興会は、沖縄の海の環境保全と環境改善を進める保護団体です。エトヴォスも、UVキャンペーンを通じて美ら海振興会の活動をサポートしています。
※1 風化座礁サンゴ:サンゴ礁が自然の波の作用で破壊され、長い年月をかけて水洗いと破砕を繰り返し、化石化して海底に堆積したものです。 *商品の売上の一部が特定非営利活動法人「美ら海振興会」に寄付され、沖縄の海を守る活動等に活用されます。

取材協力:美ら海振興会 会長 松井さとしさん
かつての美ら海を取り戻したいと願うダイビングサービスが集うNPO団体で会長を務める。
サンゴ礁再生プロジェクトを中心に、海の環境保全活動の実施と啓蒙に努めている。
http://www.churaumishinkokai.com/

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