SKINCARE

花粉のハイシーズン。“肌に本来ある成分”でケアを

いよいよ花粉のハイシーズン。とはいえ、肌に触れる日差しは暖かく、うららかな春気分を満喫したいところ。
春にありがちな肌トラブルを防ぎつつこの季節を楽しむケアのコツを、皮膚科医の大村玲奈先生にうかがいました。

POINT!

春にありがちな肌トラブルを防ぎつつこの季節を楽しむケアのコツを、皮膚科医の大村玲奈先生にうかがいました。

3月はトラブル多発期。鼻や目だけでなく、肌にも注意を

大村先生:
「3月から4月によくご相談いただくのが、『肌がぴりぴりする』『なんとなく顔がかゆい気がする』といったお悩みです。この時期はスギ花粉が大量に飛んでいるので、それが皮膚に付着して生じる花粉皮膚炎であることが多いですね」

といっても、「私は鼻水や目のかゆみしか出ていません」と自覚ない花粉皮膚炎の方も多いのが現実。
よくよく話を聞くと、喉や耳、顔にかゆみが出ていたり、だるくなったり、風邪のような症状もあって「そういえば…」と思い至ることも少なくないとか。
大村先生:
「症状が出る前から花粉対策の薬を飲むと、薬を増やす必要がなく、花粉の季節もかなり快適にすごせます。今はすでに花粉が飛んでいますから、花粉症の自覚がある方は来年から早めに(花粉が飛び始める2週間くらい前を目安に)受診してください。また、外出時はマスクを必ずつけること、洋服についた花粉を室内にもちこまないため、帰宅したら部屋着に着替えるなども有効です」

ゆらぐ肌にすべきこと、してはいけないこととは?

そんなゆらぎやすい春先の肌、どういうケアをすべきなのでしょうか。また、してはいけないこととは?

大村先生:
「乾燥や炎症で皮膚のバリア機能は低下します。肌が健康な状態であれば角質層がきちんと整っているので花粉や細菌などの刺激をはね返せるのですが、乾燥した状態では外部刺激が皮膚に侵入しやすくなります。だからこそ、保湿が大切になります」
バリア機能が弱くなった肌は、肌構造が乱れているため、それを補うセラミドや天然保湿因子など、肌に本来含まれている成分入りのスキンケア商品がおすすめ。実際に、そういった成分入りのものでスキンケアすることで、肌のバリア機能が向上したというデータもあるのだとか。
また、敏感肌の患者さんには、香料やパラベン、防腐剤、アルコールといった添加物は少ないものを選ぶようアドバイスされているそう。
大村先生:
「また、睡眠不足やストレス、栄養の偏り、汗や洋服の接触刺激なども肌が過敏になる原因です。ゆらぎやすい春先は、ぜひスキンケアだけでなく生活の見直しもしてください」

ゆらぎ肌を引き起こす一番の要因は睡眠不足。睡眠不足により肌のバリア機能やターンオーバー機能が低下するというデータも出ているほど。睡眠中は肌の炎症を抑えるコルチゾールが分泌されるため、睡眠は肌にとってとても大切です。
また、保温効果の高い機能性下着は汗や熱がこもるため、使っているとニキビやかゆみが生じやすくなります。睡眠時の肌着には綿や絹など、昔ながらの素材を選ぶだけでも刺激が減るのだとか。
そして寝具にも気を配りたいところ。

大村先生:
「布団や枕にはどうしても汗や皮脂、ほこりが溜まります。それが肌荒れの原因になりますので、特にダニやハウスダストに反応しやすい方は注意を。春先に限らず、週1ペースでカバーを洗うのがいいですね」

要注意。間違った洗顔は、肌のうるおいも流してしまう!

そしてもう1つ、自ら肌ダメージを招いている要因として大村先生が挙げてくれたのが、間違った洗顔です。

大村先生:
「肌が荒れたと受診される方で、血液検査やパッチテストをしてもアレルギーの原因がはっきりしないケースがありますが、よくよくお話をうかがうと洗顔の方法がトラブルを招いている方がいらっしゃいます」
たとえばお湯の温度が高すぎると、肌の皮脂やセラミドなど大切な成分が流れ出やすくなってしまいます。
すすぎの適温は、洗顔なら32度、クレンジングなら36度が理想だというから驚き。私たちが温かくて気持ちいいと感じるお湯では温度が高すぎて、汚れだけでなくうるおい成分も流してしまうリスクがあるのです。
また、敏感肌の方は、洗顔料にセラミドやヒアルロン酸といった保湿成分入りの洗顔料を選ぶといいそう。
大村先生:
「どうせ洗い流してしまうものだから…と思いがちですが、保湿成分入りの洗顔料を選ぶと、洗い上がりの乾燥を防げます。また、十分な量を使って肌をこすらないこと、乾燥するなら朝はぬるま湯ですすぐだけにするなど、刺激になりにくい洗顔を心がけてください」

正しい知識とスキンケアを味方にすれば、ゆらぐ季節も乗り切りやすくなります。花粉による肌ダメージを防ぎつつ、春を満喫しましょう。

大村玲奈先生
皮膚科医。かねとも皮フ科クリニック勤務。アトピー性皮膚炎や花粉症、ニキビで悩んだ自身の経験を生かし、日々診療に取り組む。全身の保湿とUVケアだけは欠かさない。

【病院情報】
医療法人 仁慈会 かねとも皮フ科クリニック
〒578-0924 大阪府東大阪市吉田6-2-50、尼信東大阪ビル3F

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